近年、ベトナムは東南アジアにおける人気の移住・旅行先として注目されています。ベトナムは生活費が安く、独自の食文化を楽しみながらや東南アジアの中でも高い水準の生活を維持できることから人気を集めています。また、国内の二大都市(ホーチミン・ハノイ)以外にもビーチやハイキングを楽しめるレジャースポットが多数あり、飽きることがありません。
ベトナム国内のどの街に住むかによって、生活形態は大きく異なってきます。例えば、南部のホーチミン市にはノマドワーカーやスタートアップ起業家に人気で、北部のハノイには日本語教師が多く暮らしています。ベトナムのビザは職業や形態によって異なりますが、永住を希望しているわけではなければ、ビザ取得の方法がいくつかあります。ベトナム国内は東南アジアを回るバックパッカーにも人気があり、特にベトナム戦争の遺産は興味深いものです。ベトナム人はとても有効的な性格で、旅行・移住問わず外国人にも優しく話しかけます。
退職後に海外移住を検討中なら、2020年現在ベトナムは文化・生活の両方の面でとてもおすすめできます。
ベトナムに移住する理由
海外移住を検討している多くの外国人は、魅力的な文化、食文化、水準の高いライフスタイルを、手頃な予算内で叶えられることを期待しています。ベトナムはこれらの希望を全て叶えられる国です。
ベトナムは治安がいいことも魅力の一つです。街中では暴力をともなう犯罪を見かける可能性も低く、強いて言うなら窃盗などの軽犯罪に気をつけるだけです。また、北から南まで、幅広い伝統的なベトナムの食文化を存分に楽しめることも大きな魅力です。ベトナムの国境は仏教で、生活に仏教の教えや仏教の祝日や行事を垣間見ることができます。
そして、ベトナムの移住をお勧めする理由として、その多様な自然の魅力も挙げられます。ベトナムは縦に長い形をしており、気候は北部地域にある山岳地帯で広がる関係気候から南部メコンデルタの熱帯地域の温暖気候まで幅広いです。世界遺産のハロン湾など多様な文化遺産もあり、郊外では美しい景観を楽しむことができます。
そして、移住を検討している場合現地でのライフスタイルも重要なポイントです。欧米人であれば英語教師の職につく人が多く、一定期間ベトナムに住み、働いて貯金を作り、旅行に出かける人もいます。
ベトナムでの生活費:月額700ドルから1400ドル
ベトナムでの生活費は最低月額700ドル、最高月額1,400ドルあれば十分です。住居の確保など初期費用がややかかる場合がありますが、平均の予算はこれくらいあれば問題ありません。外国人で現地就職をする場合1ヶ月の月額平均は約1,000ドルと言われています。
以下は、大都市の外国人居住エリアでの生活した場合の例です。なお、ここに年間約500ドルの健康保険は含まれていません。
費用$ USD
家賃(洋室1ベッドルーム)$ 400
光熱費(高速wifiを含む)$ 70
交通費(バイク+ガソリン、タクシーなど)$ 60
食費(地元の食堂、レストランなど)$ 300
その他(コーヒー、交際費、雑費)$ 30
携帯電話$ 5
合計$ 865
ベトナムでの生活 まとめ
通貨:ベトナムドン; 約1USD:23,00VND
外国人ライフ:ベトナムは、低予算のバックパッカー、旅行ブロガー、ノマドワーカー、若年層の起業家に人気の旅行・移住先です。中年層の外国人居住者や家族もいますが、ベトナムに居住する外国人のほとんどが18〜35歳です。
平均賃金:ベトナム人の平均月給は約148ドルで、比較的高い給与の層だと月額約500ドルです。
ビザ:ベトナムで外国人が取得できる、最も一般的なビザはシングルエントリーの3か月ビザです。ただし、6か月および12か月のビザの取得も可能です。旅行・移住の計画によっては、12か月のマルチエントリビザを取得したほうがいい場合もあります。ビザはパスポートに添付した状態で、いつでも提示が可能な状態にしておくことをお勧めします。短期ビザの申請にはオンラインビザエージェントを利用すると効率的に取得できます。
ペットフレンドリー:ベトナムではペットを連れて移住することができます。この手続きには専門業者を利用することもできますが、個人で行う方が安価です。
インターネット:ホーチミン市などの大都市のカフェでは高速インターネットが一般的に利用可能です。タイなどの近隣諸国のインターネットより高速で信頼性も高いことが特徴です。少し速度は落ちる可能性がありますが、大都市以外エリアでも大抵インターネットの利用が可能です。
治安:ベトナムは東南アジアでも比較的治安が良いことで知られており、軽犯罪(窃盗、ぼったくりタクシー、慈善団体、ビザ関連の詐欺)などに気をつけていれば大抵は安全に過ごせます。ただし、大都市では交通量が多く、オートバイの事故が多発しているので注意が必要です。東南アジアで利用可能な海外旅行保険もしくは交通事故に適用可能な旅行保険に加入しておくことをお勧めします。
ベトナムの土地に関する問題:ベトナムでは地域的な洪水が、雨季に発生する可能性があります。また、ベトナムでは外国人が土地を所有することが禁じられています。そのため、土地を購入して資産とすることは不可能です。ただし、政府から土地を借りるという名目であれば可能な場合があります。
水:水道水は飲めないため、19リットル入りのボトルを約10,000ドンで購入し、ウォーターサーバーに挿して使うことが一般的です。
キッズフレンドリー:タイと同じ様に、ベトナムはキッズフレンドリーな国として有名です。ベトナムの街を歩くと、両親が食事をしている間、レストランの人が子供と遊んでいる風景をよく見かけます。
ベトナムでの生活水準
ベトナムは近年、屋台でローカルフードを楽しんだり、生活費を安く済ませられることから、世界中から集まるノマドワーカーにとって注目のスポットになりつつあります。特にホーチミンはノマドワーカーや若年層起業家からの人気が高く、ハノイやホーアンなどのリゾート地は外国人コミュニティが少ないですが、リラックスしたライフスタイルにより、リタイア世代からの強い支持を集めています。
東南アジアが外国人居住者に人気の1つの理由:タイやベトナムなどの東南アジアでは、短期・長期に関わらず、賃貸物件が簡単に見つかります。
住居探しでは、Craigslistというサービスで地域情報を探したり、住みたい地区を実際に歩いて物件を見つけてみるのも手です。ベトナムでは他のアジアの文化と同様に、家族やコミュニティベースの文化が色濃く残っていますが、大都市には先進国と同じレベルのモダンな西洋式のマンションもあります。外国人向けの不動産サービスも多くあり、基本的には仲介手数料なしで物件を効率よく見つけることができます。
移住のためのプロセスとコストが抑えられることに比べて、ベトナムでは地元の食文化も大きな魅力の一つです。ストリートフードは東南アジアの誇る生活文化の一部であり、先進国の生活予算に比べると非常に手頃な価格で楽しむことができます。一方、ベトナム地方の賃金は非常に低く、平均月額148ドル程度のため、住む地方によって生活費は大きくことなります。リタイア世代の移住の場合は、先進国ほど医療インフラストラクチャが発展していないことに注意してください。ホーチミン市には質の高い病院がありますが、より高度な医療を求めるのであればタイの方が安全です。もし健康に不安がある場合はベトナムよりもタイをお勧めします。
おそらく移住先として外国人の間で最も人気のあるハノイには、英語教師やNGOで働いている大規模な外国人コミュニティがあります。タイのチェンマイと同様に、ハノイには西洋文化の影響があり、国際色豊かな食文化、外国人も楽しめるコンテンツが多くあります、また、外国人居住者の間では、南部に住んでいてもハノイの雰囲気を好む人も多いです。ハノイの冬の天候はどんよりとして寒く、最低気温は50°F(10°C)で湿度が高いことが特徴です。ハノイの生活はホーチミンとは違った魅力があるため、どちらもお勧めです。
ベトナム最大の都市の1つであるホーチミン市(別名サイゴン)は、ノマドワーカー、若年層起業家、旅行ブロガー、バックパッカーに人気のある街です。ホーチミンを歩いていると外国人の家族を多く見かけます。街のカフェにほとんどの場合高速wifiがあり、ノマドワーカーにとって利用しやすいことがポイントです。外国人の居住地として人気があるのは第1区と第3区です。その他の地域は生活費が安価で、市内中心部からやや遠いものの十分アクセス可能です。ホーチミンにはサービスアパートが多く立ち並び、海外製品を取り扱う食料品店、多国籍レストラン、ジム、コワーキングスペース、モールを併設しています。
ホイアンは都会の喧騒から離れた、非常に人気のある観光地です。観光客が多いことからWi-Fiや外国人向けレストランも整備されています。また、海岸沿いに位置するホイアンの町が成長するにつれて、小規模ですがノマドワーカーや外国人起業家、リタイア世代のコミュニティも成長しています。外国人居住者には市内中心部の少し外で田んぼに囲まれ穏やかなライフスタイルを送ることも人気です。街自体の規模が小さいので、市内中心部の外に住んでいても、車や徒歩で簡単にアクセスできます。近くにはビーチもあり、古風で趣のある建築物を眺めながら地元の逸品に舌鼓をうつことができます。都会の生活に飽きた方には、この小さな町での生活もお勧めです。一点注意すべきポイントとしては、住居を契約する前には、アパート内のWi-Fi接続を確認します。
ビーチがお好きな方にはニャチャンがおすすめです。この街には、世界中から観光客が集まるビーチが長く続きます。ベトナム南部にあるので一年を通じて温暖な気候が特徴で、沿岸に位置しているため、都会よりも涼しくなっています。さらに、地元の人々や外国人の愛してやまないのんびりとした雰囲気があります。観光スポットも多いですが、ハノイやホーチミンよりもずっと静かです。
ダナンは、外国人にも人気の高い街です。ビジネスやアクティブな活動を優先する場合、二大都市での生活がおすすめですが、ビーチサイドのゆったりとした生活は外国人にも人気が高いです。この街にはノマドワーカーや若年層起業家がそれほど多くなく、リタイア世代と家族におすすめです。ダナンはベトナムの他都市よりも比較的裕福で、街は清潔で非常に近代的です。また、ダナンの気候は、ニャチャンよりも穏やかなことも評価されているポイントです。
ベトナムの誇る食文化はベトナム移住を検討する理由のひとつです。街で見かけるストリートフードはベトナム人のアイデンティティとも言えます。特に、ホーチミンのような大都市ではストリートフードが日常生活の一部となっているほど人気が高いです。
ベトナムの郷土料理であるフォー(ベトナム語では「ファ」に近い発音)は、ベトナムの伝統料理で、米麺に牛肉の肉だし、ハーブ、唐辛子を加えたものです。トッピングに鶏肉、豆腐、貝などをつけて楽しみます。多くのレストランでも提供されていますが、フォーは屋台で楽しむのが一番です。また、ベジタリアンのフォーは見つけるのが非常に難しいので、たとえ豆腐料理であってもスープはベジタリアン向きではない可能性が高いです。
ベトナムは仏教国であることから、ベジタリアンのメニューも多いです。レストランで注文する際に「chay(菜食主義)」と伝えておくと良いです。しかし、東南アジアでのベジタリアンの定義はやや幅がありフィッシュソースや海鮮由来のペーストの使用に注意してください。ヴィーガン対応のメニューがある店もありますが、比較的見つけづらいです。「Happy Cow」にはベトナム全国のレストラン情報があつまり、ベジタリアン・ヴィーガン情報も掲載されています
ベトナム料理は米や米粉をふんだんに使うため、セリアック病患者でも気兼ねなく楽しむことができます。ベトナムに到着する前に、「セリアック向け翻訳リスト」をダウンロードしておくことをおすすめします。
ベトナムでの生活費に関して
生活費は、独身、カップル、家族、リタイヤ世代など年代や理想の生活スタイルによって異なります。住居に関しては、ベトナムのほとんどの家主は1年契約の場合に賃料割引を提供しています。ノマドワーカーの多くは街の中心部に短期契約で住居を契約しているため、月のコストで言えばやや高くなる傾向にあります。
近年、ベトナムに移住する外国人が増えていることにより、生活にかかる平均コストが上昇しています。実際に住んでいる外国人のライフスタイルが先進国レベルで」あることも要因の一部です。一方、地元の住民は外国人の平均予算よりもはるかに低い生活費で暮らしています。下記の例では、外国人がハノイで暮らす場合の一人当たりの見積もりを紹介します。
ハノイでの生活費:600〜900ドル
- 外国人教師の例
ハノイの外国人居住区タイホーに住むとある外国人教師は、集合住宅の一部を他の外国人夫婦とシェアし、家賃月額220ドルで生活しています。生活にはあまりお金をかけず、月の出費は合計で月額800ドルから1000ドルほどです。月の収入によって月額500〜600ドルを貯金に回すこともできます。
- 日本語教師の例 その2
ハノイにすむ日本語教師は、移住して最初2年間、家賃月額330ドルのアパートに住み、毎月の支出を月額800ドルに抑えて節約生活を送っていました。そしてその後に生活に余裕が出てきたところで月の予算を$ 1,100に上げて、ライフスタイルの向上に努めました。